このシステムではあたかも天気予報の降水確率のように、メディカルチェック所見を用いて今後1年間の投球障害肩の発症確率を予測することを試みました。
選手に対して発症予測シートを作成し、選手一人一人に配布します。
推定発症確率とレーダーチャートをのせ、その選手の発症危険性と弱点(危険因子)を明示しました。
こうした発症予測シート用いて、選手に発症危険性を警告し、弱点(危険因子)を把握してもらい、テーターメイドな予防策を早めにとることで発症を防止することを試みました。
なお、この発症確率を予測する回帰式の的中精度は82.5%です。
1年目にこのシステムを開発し、2年目の次チームに本システムを導入し、1年間に
おける短期成績について検証してみました。
調査方法ですが、予防意識が向上したかどうかをアンケート調査し、実際に有病率が低下したかどうかをフィールド調査しました。
このシステムを導入後 96%の選手の「投球障害肩を予防しよう」とする意識が
向上しました。
多くの選手に自身の危険因子を取り除くためのエクササイズに取り組む姿勢が見られました。
システム導入後1年間で平均有病率は4%減少しました。
|