投球障害肩が発症すると選手は投球時に疼痛を訴え、思い切り投げられなくなります。
チームも弱体化するため、選手にとってもスタッフにとってもいやな思いをすることになります。
現在日本には15万人以上の選手が投球障害肩に苦しんでいると考えられており、予防すべき重要課題といえます。
多くの選手は、コッキング相から加速相にかけて痛みを訴えます。
現場の指導は経験と勘が主です。
これを100%否定するわけではないですが、科学的証拠をもっと分かりやすい形で伝えていく必要があると思っています。
しかし、現状では投球動作を客観的にとらえられる装置は存在しません。
医学領域の診断装置もダイナミックな動作を評価することは難しいです。
また、投球動作の研究には多くの被験者、費用、労力が必要となります。
そこで、コンピューターシミュレーションに発展するような研究デザインを組むことでこうした問題を解決しようと考えました。
つまり、投球動作を客観的に評価できるシステムを構築することを考えました。
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